任意団体「土にふれる」の紹介

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  1. 事業概要:自然に親しむ「農活動」による心と体の調整支援団体「土にふれる」

「土にふれる」は、心身の不調や化学物質への敏感さなどにより、社会との距離をとらざるを得なかった方々に対し、島根県の自然豊かな環境を活かして、暮らしと心のリズムを整えるための場を用意している団体です。過疎地域の自然や地域の人とのかかわりを通して、自分らしさを静かに取り戻せる環境づくりを進めています。

本活動では、「農業」ではなく自然とふれあう「農活動」を通じて、「何もしないことへの不安」からゆとりある時間へと意識を移し、穏やかな気持ちの回復を目指します。孤立しがちな方々が地域社会との距離を少しずつ近づけるきっかけをつくり、地域との共生にもつながっています。

外的な要素、内的な要素の専門家と提携し、各サポートを組み合わせることで、複数の面から穏やかに過ごせるよう支えています。さらに、専属の産業カウンセラーが団体の一員として関わり、企業等との関係性づくりをサポートします。住まいの整備、地産地消なども取り入れ地域の活性化にも繋げます。

  1. 団体の目的と理念:現代社会の変化と「人生のダウンタイム」

社会は日々大きく変化しています。情報の流れが速く、人と人の関係が見えにくくなり、都市での暮らしに不安を感じる人も増えています。その中で、心と体のバランスを崩す方が少なくありません。

代表的な例として、

  • 精神的な不調:環境や働き方の変化による不安や疲労
  • 化学物質過敏症:現代の生活環境に合わない体質を持つ人が増えている
  • 社会からの孤立:人とのつながりが減ることで、自分の居場所が分からなくなる

こうした方々は制度の枠に入りにくく、支援が届きにくい場所にいます。

「土にふれる」はそのような方々に、無理なく静かに過ごせる時間と場をつくり、社会との距離を少しずつ近づけていく“きっかけ”となる団体です。

  1. 人生のダウンタイム支援:立ち止まる時間の意味

長い人生の中で数年間、立ち止まるような時期が訪れることがあります。
私たちはそれを「人生のダウンタイム」と呼び、その期間が次の人生の基盤となる大切な時期だと考えています。

人生のダウンタイムは様々な理由で訪れます。重要なのは、このダウンタイムをどのように過ごすのかによって、その後の人生が大きく左右されるということです。

もしダウンタイム中に適切なサポートが受けることができれば、前向きな人生を歩むことができるでしょう。しかし適切なサポートがない場合、人は孤立し、社会との距離が空き、少しづつ社会復帰からも離れていきます。

私たちは人生のダウンタイムをその後の人生を左右する重要な転換期と捉え、その時期を過ごす人々絵のサポート体制を整えることが、社会全体にとって大きな意味をもつと考えます。しかし、現状ではこのようなサポート体制は十分に整備されているとは言えません。だからこそ、私たちの活動が重要と考えています。

  1. 支援対象となる方々:様々な生きづらさを抱えている人々
  • ひきこもりの状態にある方
  • 気分の落ち込みや不安などを感じやすい方
  • 化学物質に敏感な体質の方
  • 都市の暮らしに不安や違和感を抱える方

こうした方々が、自分らしく暮らしていけるよう、急がず、比べず、それぞれの歩みのペースに合わせて過ごせる環境と支えを整えています。

  1. 外的・内的な要因への包括的支援

外的要因:自然の中での暮らし、農活動、落ち着いた生活環境、専属産業カウンセラーによる企業との関係構築支援
内的要因:各種専門家と提携し、各自に合わせたプログラムを提供

  1. 農活動:自然とつながり直す時間

農活動は、働くための作業ではなく、自然のサイクルと自分の呼吸をゆるやかに合わせていく過ごし方です。
種をまく、草を抜く、土に触れる。それぞれが「自分と自然」とのつながりを感じなおす、静かな時間です。

  1. 住まいの整備

空き家の整備に加え、地域の人々と共に、一人で安心して暮らせる小さな住まいを建てています。大工の知恵を借りながら、自分たちの手で空間をつくることは、自分の居場所づくりの一部でもあります。

  1. 田舎の環境の力

人が毎日取り入れるものの目安:

  • 空気:約20kg/日
  • 水:約2kg/日
  • 食:約1kg/日

空気は選べません。だからこそ、空気の澄んだ環境で過ごすことは、心と体にとって静かな支えになります。

  1. 就職に向けた橋渡し

専属の産業カウンセラーが団体の一員として関わり、参加者と日々のようすを共有しながら、企業と穏やかな関係を築けるよう支えます。企業の方にも農活動に参加いただき、事前に自然な交流が生まれることで、互いに安心して関係がつくれる場づくりを行っています。

  1. 新生活のフォロー

就職直後は、新しい環境に慣れるまで時間がかかることもあります。私たちはその時期を「そっと見守る」スタンスで、必要な支え(住まい・物資・声かけ)を届けることを大切にしています。

  1. それぞれに合った歩み方

誰一人として同じ過ごし方はありません。
・ひきこもり状態の方には、まず部屋で安心して過ごせるように
・心が落ち込みやすい方には、無理をせず過ごせる時間を
・化学物質に敏感な方には、素材や空気に配慮した空間を

それぞれの状態に合わせて、小さな歩みを一緒に整えていきます。

  1. 拠点と展開のかたち

島根県西部の吉賀町福川地区に拠点を設けています。複数の空き家の確保、新築住居の建設予定地など少しずつ準備をしています。

  1. つながりが続く支え合いへ

ここで過ごした方が、やがて農産物を買ってくれたり、新しく来た人に声をかけてくれたりする。
「支える/支えられる」ではなく、静かに関係が続く。
そうした関係が、時間をかけて自然に続いていくことこそ、私たちの目指す“自然な関係が少しずつ続いていくしくみ”です。